鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集

進行したいのに出来ない、と、委員長は顔を赤くしながらオタオタしている。
いつもはクールなのに、いつもと違う戸惑った表情。

委員長も、顔を赤くしたり戸惑ったりするんだなぁ。
俺は面白くなってしまって笑いがこらえきれなかった。

「高橋君、笑いすぎだって！」

一人笑っていると、隣の席の中川ちゃんに声をかけられた。

「いや、だってさ、いつも冷静沈着なあの委員長がだよ？
あんっっなに戸惑うなんてさ、滅多に見れない面白シーンじゃない？！
副委員長の書く字も震えてるし！！」

笑うなってのが無理でしょ！
２人はいつも、丁寧に冷静に、自分より他人のことをしてきた。
その２人がいざ自分のこととなると、こんなだ。