鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
「ダメ、美空。
名前で呼んで?」

「あ、う……。
ゆ、優斗……」

「うん、美空」

瀬田君は嬉しそうに立花さんを見つめている。

どうなるんだろう、と、クラスメイトはハラハラドキドキ、見守っている。
わたしもその一人だ。

「うっ……優……斗……。
……」

真っ赤な顔で黙りこくる立花さん。
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