鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集

ルール?(委員長)

「美空、お菓子をあげようか?」

「……っ!
もうその手には、乗らないんだからっ!」

それはそうだな。
こないだのお菓子の罰ゲーム。
立花的にはおそらく、驚く程恥ずかしいものだったんだろう。

「お前、疑ってるな?
今日はゲームじゃないんだ」

「ゲーム、じゃない……?」

「そう。ゲームじゃない。
あげるよ?」

瀬田はにこりと笑った。
意地悪そうに。
でも、鈍い立花はその意地悪い笑顔に気付かなかった。

「へぇ? なんだろう?」
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