鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
「……?
あれ……?」
身を固くした美空も、立ち止まってしまったわたしも、きょとんとした。
美空は転ばなかった。
ケガもしてないし、制服も汚れなかった。
寸でのところで、通りかかった背の高い男子生徒が、さっと美空の腕を掴んで助けてくれた。
腕を掴んでくれたのはよしとしても、何で抱き寄せているんだろう。
瀬田君じゃあるまいし。
って、あれ?
「あ……。瀬田……
ありがとう、転ぶかと思ったよ」
やっぱりと言うかなんというか、瀬田君だった。
美空を腕に収めて満足げだ。
あれ? なんで瀬田君が?
偶然、登校時間が重なったのかな?
あれ……?」
身を固くした美空も、立ち止まってしまったわたしも、きょとんとした。
美空は転ばなかった。
ケガもしてないし、制服も汚れなかった。
寸でのところで、通りかかった背の高い男子生徒が、さっと美空の腕を掴んで助けてくれた。
腕を掴んでくれたのはよしとしても、何で抱き寄せているんだろう。
瀬田君じゃあるまいし。
って、あれ?
「あ……。瀬田……
ありがとう、転ぶかと思ったよ」
やっぱりと言うかなんというか、瀬田君だった。
美空を腕に収めて満足げだ。
あれ? なんで瀬田君が?
偶然、登校時間が重なったのかな?