鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
俺、よく、
「人前でいちゃつきすぎ」

「瀬田には羞恥心が足りない」

って言われることはあるけど、それはまぁ置いといて。
さすがにそんなディープな話し、俺だって周囲にしないってのに。
あぁもう、出てって止めようか。

「立花さん、恥ずかしい思いさせてごめんね?
でももう一つだけ、聞いても良いかな?」

俺が出ていこうとしたとき、桃瀬が最後の質問をしたいと言い出した。
まぁ、最後なら。
俺は飛び出そうとしたのを踏みとどまって、最後の質問とやらをドア越しに聞いてみることにした。

「慣れたら、どんな感じ?
怖く、なくなるの……?」

う~ん、これはやっぱり止めるべきか?
ああいやでも、美空がどう思っているのか分かるチャンスだとも思えるし……。
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