鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
「いやいや、お前宛。
入れる机間違えたんだろうな、一つしか位置違わないから」
……。
……は?
はいよ、とチョコを渡された。
え、ちょっと待て。
俺宛……?
隣の美空が俺らをじっと見つめている。
なんか、嫌な汗が吹き出るんですけど。
「み、美空、これはっ……」
「長岡君、友チョコ?」
慌てる俺と、素っ頓狂なことを言い出す美空。
最近は男子もバレンタインするんだねぇ、としげしげと俺の手元のチョコを見やる。
今の会話が聞こえていたのか、高橋が後ろで大爆笑だ。
「ちがっ……むっ……」
否定しようとした長岡の口を慌てて塞ぎ、目で「言うな」と訴える。
長岡が頷いたところで手を離した。
入れる机間違えたんだろうな、一つしか位置違わないから」
……。
……は?
はいよ、とチョコを渡された。
え、ちょっと待て。
俺宛……?
隣の美空が俺らをじっと見つめている。
なんか、嫌な汗が吹き出るんですけど。
「み、美空、これはっ……」
「長岡君、友チョコ?」
慌てる俺と、素っ頓狂なことを言い出す美空。
最近は男子もバレンタインするんだねぇ、としげしげと俺の手元のチョコを見やる。
今の会話が聞こえていたのか、高橋が後ろで大爆笑だ。
「ちがっ……むっ……」
否定しようとした長岡の口を慌てて塞ぎ、目で「言うな」と訴える。
長岡が頷いたところで手を離した。