鈍感ちゃんと意地悪くんの短編集
副委員長も、委員長にチョコをあげたんだろうか?
あの二人、なんだかんだと仲良いし、付き合ってるとか好きだ、とかじゃなくても、「日頃の感謝の気持ちです」とか言ってチョコ渡してそうだよな。
そんなことを考えながら歩いていると、正面玄関の靴箱前で靴を履き替える美空を見つけた。

「おい美空、俺をおいて帰ろうとするなよな」

「え?」

こつんと軽く頭を小突くと、美空は不思議そうに振り返った。

「だって瀬田、忙しそうだったし……」

「だからって、置いてくこともないだろよ。
一緒に帰ろうって約束、してたよな?」

それより気になることは……・
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