君色のソナチネ
「それで、どんなニュースなの?
良いニュース?
…悪いニュース?」
華菜が、私の肩に手を置きながら樹音に聞く。
さっき、私が少し苛々しちゃったから、
''まぁまぁ、落ち着いて''
ってことなんだろうけど、華菜さん、貴女もちゃっかり目がキラキラしちゃってますよ?
自覚してます?
「華菜にとっては良いニュースで、純怜にとっては悪いニュースかな!」
なにそれ!
樹音の目、キラキラしちゃってるし。
華菜なんか、さっきにも増して目輝いてるし。
ひぃっ…!
嫌な予感。
私の予感結構当たるんだよね、いいことも悪いことも。
将来ピアニストで食っていけなかったら占い師でもやっていこうかな…。
いや、まてまて、占い師のほうが危ういんじゃ…?
いやいや、どっちもどっちか?
いっそのこと両方やってみるか?
でも、どっちもダメで食っていけなかったら元もこもないだろうし…
「「純怜、どうしたの?顔がいつにも増して変だけど…。」」
華菜と樹音が不思議そうに私を見ている。
私が頭のなかで、いろいろ考えてるうちに、2人は話を終えているよう。
くそー。聞きそびれた。悪いニュース。