君色のソナチネ
「やっぱり、華菜って彼氏いるんじゃん‼︎」
「うげっ‼︎いn
「いないとは言わせないよ?‼︎」
だって、あんなにも幸せそうに、恋する事について、語ってたじゃん。
それって、どう考えても彼氏いるってことだよね?彼氏持ちな人の発言だよね??!
「はぁぁぁー…。
ついに、純怜にバレる時が来たのか…。」
「やっぱり。」
こっちがはぁだわ。
教えてくれたってよかったじゃん。
まぁでも、気遣ってくれたんだろうな、華菜なりに。
さっきの言葉聞いてると、酷い事も言われたんだろうなって思うし。
確かに、''うつつ抜かしてて、いい音楽なんてできるかぁ!''なんて言われそうだし。
なかなか言い出せなかったんだよね。
「純怜、私、''ヴァイオリンと俺、どっちが大切なの?''なんて言われたことないからね?」
…いや、そんなこと思ってないし。
だって、華菜ならそんなこと言われたら…
「私、そんなこと分かってない男となんて付き合わないし、もしも言われたら何発か殴っちゃうよ?」
…「うん、そうだと思ったよ?」
「しかも、私が付き合ってる人、音楽家だから。」
え?それは思ってなかったことだよ〜‼︎
「ちょっと、どういう事〜‼︎」
「教えな〜い‼︎」
教えないって、そこまでいってありえない〜‼︎
オアズケくらった犬みたいだよ!私!
まぁでも、
「言いたくなったらいってよ。」
華菜って意外にもシャイなトコロがあるからな。それに、いつか絶対言ってくれるしね。
「華菜と付き合ってる人、いい人そうでよかった。」
「…すみれ、ありがとう。」
「でも、オアズケしたことは許さないよーだ‼︎」
そんなことを言いながら、2人で笑いあった。