君色のソナチネ




ーー ガヤガヤ



東校舎の3階。
廊下を突っ切った先にある予備室。


何故だか分からないけれど、神峰は私をここに連れてきた。


ん?なんだか騒がしくない?


そう思っていると、


ーーガラガラガラ


神峰が扉を開けて、私を中に引っ張る。



「あら、神峰君、もう委員会終わったの?」


「ああ。」


「っていうか、後ろ、純怜?
ちょっと、神峰君どういうことよ。
純怜にはその時が来るまで言わないんじゃなかったの?」


何故か怒っている華菜。
入り口にいる私達のほうへ一斉に集まるクラスのみんな。
というか、何でみんながここにいるわけ?それに…


「すまん、もうその時がきたみてえだったから連れてきた。」


ねぇ、なんの話してるの?
全く状況がわからないんだけど。


「ねぇ、神峰、どういうこと?
それに皆んなはここでなにをして………え?」



言いかける。だって、みんなの足元の奥の方、一瞬見えたもの。それは、


「……おとぎの国のかふぇ…?」


…看板…?




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