君色のソナチネ
ー奏sideー
今日は合唱団のバイトの日だ。
文化祭の準備も無事に終え、裏門からでる。
裏門から出て、一本道を真っ直ぐ進んで30分ほどのところに、俺が日本にきてから理事長に手紙で頼まれてバイトを始めた教会がある。
理事長からの頼みなんて、断れるかよ。
押し付けられた気がして少し不満もあったが、音楽関係のバイトみたいだったから、すぐにyesの返事を出した。
初めて来た時から、この場所には感動の連続。
この世の物とは思えないほど美しすぎる自然。
あの都会のほうに住んでたら、想像もできない場所だ。
意外にも、ここの教会は街全体に知れ渡っているらしく、毎日やってくるお客さん。
合唱団に入りたい子供達も沢山いるそうだ。
ここの合唱団は、小学一年生から中学三年生までの、30人で構成されていて、卒業した中学三年生の人数分を、オーディションで選ぶそう。
そのオーディションがこの前あったんだが、それでこの合唱団に入ってきた子たち4人は、皆声が透き通っていて、小1なのに、教えればすぐに音楽を理解できた。
高い倍率の中選ばれた小学一年生。
はっきり言って才能がある。
そんな子達が集まる合唱団だから、人気もあるんだろうな。