君色のソナチネ




それはそうと、私が家を出る時間、よく知ってたよなぁ、神峰。

ってか知ってても迎えに来ることを実行できる人いたんだ〜。




「俺も朝は練習に当ててたから。
まぁ、ほとんど家でやってたがな。」




また私の表情から思ってること読んだなぁ、こいつ‼︎
でも、それもそうか。




「神峰、おじいちゃんだったもんねっ‼︎」




私が笑いながらそういうと、あからさまに顔をしかめた神峰。




「るせぇ。お前目の下クマできてるぞ。寝てねぇんだろ?俺のせいか?」




そういって、ニヤっと笑う。




ひゃ〜!!
やっぱり私は神峰には敵わないよ〜‼︎
ポッと顔に熱が集まったのが自分でも分かる。





「そっ、そうじゃないもんっ‼︎」

「ふーん、まぁいいや。
文化祭中に倒れんなよ。」

意地になって言い返した私の頭を、ポンポンしながらそう言ってくれる。






神峰君、私、今倒れそうです。




でも、本当に心配そうにしてたな。
これ以上心配なんてかけられないや。




いつもより気合入れてがんばらなきゃ!

そう思って、学校へ向かった。






< 158 / 278 >

この作品をシェア

pagetop