君色のソナチネ
それはそうと、私が家を出る時間、よく知ってたよなぁ、神峰。
ってか知ってても迎えに来ることを実行できる人いたんだ〜。
「俺も朝は練習に当ててたから。
まぁ、ほとんど家でやってたがな。」
また私の表情から思ってること読んだなぁ、こいつ‼︎
でも、それもそうか。
「神峰、おじいちゃんだったもんねっ‼︎」
私が笑いながらそういうと、あからさまに顔をしかめた神峰。
「るせぇ。お前目の下クマできてるぞ。寝てねぇんだろ?俺のせいか?」
そういって、ニヤっと笑う。
ひゃ〜!!
やっぱり私は神峰には敵わないよ〜‼︎
ポッと顔に熱が集まったのが自分でも分かる。
「そっ、そうじゃないもんっ‼︎」
「ふーん、まぁいいや。
文化祭中に倒れんなよ。」
意地になって言い返した私の頭を、ポンポンしながらそう言ってくれる。
神峰君、私、今倒れそうです。
でも、本当に心配そうにしてたな。
これ以上心配なんてかけられないや。
いつもより気合入れてがんばらなきゃ!
そう思って、学校へ向かった。