君色のソナチネ
気付いた時にはもう1時。
私達、どんだけ走り回ったら気がすむの?
でも、ピタリとやんだ内線電話。
なんで?
あっ、お昼だから?
みんな昼飯食べてるからだよね?
「お昼最高ー‼︎
神様、ありがとうー‼︎」
「ほんとよ、全く、私達雑用よね〜。
さ、今のうちに、私たちもお昼とっておきましょ。」
柏木先輩の疲れたような表情。
そりゃそうだよ。
柏木先輩、鳴りやまない電話に対応しながら、私達に指示してくれて。
それが的確で。
柏木先輩のお陰で破綻しなかったもんだ!
時給2,000円くらいあげなきゃいけないくらいの仕事振りだよ、授業して遊んでる先生達?
「ほら、さっさと食えよ。
また電話なるぞ〜。
そうなったら、今日は二度と箸なんかもてねぇぞ。」
誰よ、そんな非情なこというのっ‼︎
あっ、相園せん、ぱいですか…。
この方も、柏木先輩と同じくらい隣で頑張っておられた方だったなぁ。
本部に直接くる人たちの対応。
と、私達への指示。
うん、ごもっともでした。
はい、食べますよ、かきこみます。
そうこうしていると、10分後にはもう引っ切り無しに電話がかかってきた。
直接くる人たちのなす列。
ちょっと、さっきより多いんじゃない?
なんで?
そんな疑問の答えなんか、探してる余裕なんてなくて、また私達は走り回るはめに。