君色のソナチネ
「…ごめんなさい。
っでも、神峰と一緒にいれない時に、寂しいから、これ見てよっかなぁって思って。
電話したいけど、神峰も練習とかで忙しいだろうし…。」
「ふぅーん、まぁ、それなら許してやる。
だが寂しいときは気にせずに連絡してこい。」
「ほんと?やったぁ!
じゃあ、遠慮せずに連絡しまーす!」
「あぁ。それはそうと、純怜。」
「ん?」
「お前、昼休み言ったこと忘れたか?」
…
…あ。
「お前何回俺の前で神峰って呼んだ?」
「…5回…?」
「6回だ。
昇降口でも言ってただろ。」
「お、お許しを〜‼︎」
「ダメだ。」
「嫌〜‼︎
嫌だからね、青汁6杯とか言わないよね?
せめて、せめて一杯にして、お願い。」
あ、あれ、今する時かな?
''1分瞬きしないで!''
いっ、1分?
そんなに時間ないよ、時間稼がなきゃ。
「…そ、奏くん。」
「なんだ?」
「…な、なにもない。」
「あ?」
「いや、ほんとに、なにもない。」
「なにか企んでるな?」
ひぃ、
「ああっっっ!!!」
奏の後ろを指差す。
「あ?」
よし、後ろ向いたな。
うまく引っかかってくれたー‼︎
もう1分たったよね?
あー、目がしみるよ〜。
「そ、奏、ごめん、見間違いだった。」
「お前、なんか変だぞ?
罰ゲームが嫌すぎて頭おかしくなったんじゃね?」
ぅ。
はやくはやく、次なんだっけ。
''それで、少し顎を引く!''
うん、顎引いた!
次、つぎ!
''最後に神峰君を見つめるっ!!''
よし、見つめたよ‼︎
「奏、許してくださいっ。」
「…今さら可愛く言っても許さねぇ。」
が、ガーーーーーーンっ‼︎
効かなかったぁーーーーーーー‼︎
くそぉ、使えねぇな、これーーー!
「だが、生憎、ここには青汁がないしなぁ、どうするかなぁ…。」
「じゃ、じゃあっ‼︎」
許して、お願い、見逃してぇー!
「バカかお前。
今可愛く言っても許さねぇ、って俺言ったんだけど?」
「ひぃ。
いいもん、もう何でもしちゃえ!
そ、奏のことなんかき、き、」
「ん?き?ほら、いってみろ。」
神峰のばかーーー!
「きrーーーっ‼︎ 」
降ってくる強引なキス。
でも、それはすぐに離されて。
「急にき、キスするなんて、ずるいよぉ。」
「あれ?純怜ちゃんキスして欲しいんじゃなかったの?」」
ひ〜!意地悪!!
「違うもん!きrーーーっ!」
らいって言いたかったんだもん…。
「言わせるわけねぇだろ、んな言葉。」
「やっぱりズルいよ。」
「ふぅーん、ズルくて結構。
むしろ褒め言葉だ。
今の、2回目な?」
え?
「どういuーーーッ‼︎」
そんな言葉は最後まで言わせてもらえなくて。
本日3回目のキス。
でも、またすぐ離される唇。
その瞬間、神峰がニヤってしたんだ。
「4かーい、」
「ちょっーーー」
「5かーい、」
「もっーーー」