君色のソナチネ




あっちゃんとゆきちゃんみたいな関係、かっこいいなぁなんて思っていると、さっきより余計に変な顔をしている純怜が視界に入ってきた。




変な妄想でもしてるんだろうな〜と思って少し放っておいたけど、もうそろそろ彼女の世界から出してあげないと、いろんな意味で危ないかなと思ったから、ちょっと話しかけてみよーっと。




「「純怜、どうしたの?顔がいつにも増して変だけど…。」」




おぉっ!

綺麗にハモったことに少し感動した。

樹音も、同じことを考えていたみたい。

やれやれといった感じで少しだけ、私と目を合わせた。




私も相槌をうつ。

純怜って、本当にほっとけないんだよな〜。

きっと、樹音もそう思ってるはず。

目が優しいもん。




「''いつにも増して''ってなんだよコノヤロー!自分が不細工なことぐらい自覚してるんだから少し傷つくじゃないかー‼︎。」




少しだけ口を尖らせて、反論してくる彼女。

…はぁー。

いつ彼女は自分を自覚するのだろうか。

一生無理なのかもしれないな〜。




将来の純怜の彼氏は大変だろうな。

純怜は、自分をみて顔を赤くしている男子にはまったく気づかないし、そしてなにより男が嫌いだからね。

何故かはよく知らないんだけど。




あっ、そういえば、中学は女子校だったとかなんとか言ってたっけな?

それの影響なのかも。












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