君色のソナチネ
私立空ヶ丘[soragaoka]学園。
普通科、音楽科の2つの学科からなる名門校。
普通科は県内でも1位2位を争うほどのレベルで、地元の人たちは皆、一度はここへ通うことを目標とし夢見る。
音楽科は、幾名もの有名な音楽家達を輩出していることで全国的に名が知れている。
コンクールで数々の賞を受賞している者。
既にソリストとして活躍している者。
これから光りだすであろう者。
そんな音楽家の卵達が通っている、所謂エリート校。
全国各地から入学希望する生徒たちが、
10倍近くある試験を勝ち抜いて入学してくるというような、そんなところだ。
また1学年10人程度の少人数制となっていて、生徒たちは皆、互いに競い合いながら自分の技術を磨いている。
私、水姫 純怜[mizuki sumire]と親友の春咲華菜[harusaki kana]は、そんな音楽科へ通う1年生。
私はピアノ専攻で、華菜はヴァイオリンを専攻してるんだ。