君色のソナチネ




「はぁ、なんでこうなったんだろ…」


結局、帰りのHRで、神峰に言いくるめられて、実行委員になってしまった私。


うん、こうなったら、もう笑うしかない。
笑ってやる。


「わっはっはっはっはー‼︎」


ーパコンっ


「いてっ‼︎

ちょっとー‼︎何すんのよ‼︎」


「お前は、もう少し女らしい笑い方できねぇのか。
両手腰に当ててバカみてぇ。」


「うるさいわねぇ。
気分変えてたんだからいちいち突っ込むな‼︎」


「突っ込みたくなる格好して馬鹿笑いしている
お前に問題がある。

ほらっ、さっさといくぞ!」





「実行委員の会議だ。」


「あっ、そうだった。」
そういえば、今からだったんだ。


「お前、また忘れてたのか?」


なんだと〜っ‼︎
「忘れてないもんっ。」


「っ。
分かったから、ほら、さっさといくぞ。」


顔背けながら言うなんて、感じ悪いやつ。
顔も赤くなってるし。
そんなに怒ってるんなら、1人で先にいけばいいじゃん。


まぁでも、神峰が声かけてくれてなかったら、会議すっぽかしてたかもしれないしな。
そのことには感謝しとこっと。


「神峰、声かけてくれてありがとね。」


「そんなこと言う暇あったら、足動かせ‼︎
間に合わないぞ。」


うん。
ちょっとだけいらっときたけど、この手のものには、だんだんと慣れてきた。
彼も、本当に時間を気にして言っているんだろうから、しょうがない。







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