君色のソナチネ




ー華菜sideー



へぇ、神峰君と純怜、いつもは突っつきあってるけど、仲良いんじゃないの。


あっちゃんが叫んだ時、神峰君、少しだけ顔赤くしてたわね。


あの天下の神峰にも、かわいいところがあるじゃない。


帰ろうと思って、純怜と下駄箱まで歩く廊下の途中で、そんな事を思っていると、神峰君の姿。


「神峰君、さっき顔が赤くなってたわよ。」


そうやって、微笑みかける。


彼の顔に皺が寄り、睨まれる。


そんなに怒ること?
でも、もう怖くないわ。


ふふふっ、案外、純怜も神峰君も似たもの同士ってところかしら。


「ふあぁ〜。」


隣であくびをしている純怜。
今日も1日起きてたし、最近頑張ってるわよね。


少し、はしたないけれど、あくびをする事くらい、許してあげなきゃね。


なんだか最近、ますます楽しくなってきたし、これからが、もっと楽しみだわ。






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