君色のソナチネ
「…ってことで、文化祭と、ミュージカルについてはみんな、理解した?」
今、一通り説明を終えたところ。
「理解したけどよ、それ、かなり大変ていうか、ハードだな。」
宮田が呟く。
「本当にできるのかな…。」
樹音も呟く。
「かなり、難しいよ。
しかも、わざわざ練習する時間もさかなきゃならなくなるね。
自分の係だけでも、大変なのに。」
そんな事まで言いだした、あっちゃん。
それを言われると、何も言えなくなっちゃうんだけどな…。
練習したいのはみんな同じで、でも、文化祭の準備の為に調整したりして、頑張って時間を空けようとしてくれてるのに。
そんな、もともこもないような事言っても、決まってることだからどうしようもないのに。
もう少し、考えて発言してくれてもいいんじゃないかな…。
何も言えなくなって、内心ちょっとだけ凹んでいると、今まで隣で黙って目を瞑り、偉そうに立っていた神峰が口を開いた。