恋色シンフォニー

……な。な。なんてっ⁉︎

わわ、
答える前に抱き締められた!

久しぶりの三神くんの腕の中。
……どうしよう。気持ちよくて、すっごくうれしくて、泣きそう。

でも、外でこういうことするのは、いかがなものかという道徳心とのせめぎ合いがあり、浸れない……。

三神くんの腕が少し緩んだ。
私の顎に手がかけられ、上を向かされる。
すぐ近くに、情熱的に輝く瞳。
ここが家だったら、無条件に受け入れるところだけど。

「キ、キスはだめっ」

「何で? したくならない?」

「外では、だめっ」

「だから何で?」

追い詰めるな……。
私は観念して、目を逸らして、白状する。

「恥ずかしくて集中できないし……それ以上したくなったら困るから……」

その途端、ぎゅうっと抱き締められた。
く、苦しい……!

「綾乃……かわいすぎて、食べちゃいたい……」

はっ⁉︎

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