恋色シンフォニー
7
と、いうわけで。
土曜日、午後3時、三神家。
三神くんは玄関で出迎えてくれた。
久々にメガネをしていない素顔の三神くんを見てドキっとして、さらに、Tシャツから覗く鎖骨のアザにドキっとする。
のこのこ家に上がってしまったけど、いいんだろうか……、今さらだけど。
ダイニングに通される。
「まあ、お茶でも飲んでからにしよう? 座って待ってて」
三神くんは庭に出て、何やら葉っぱを摘んで戻ってきた。
「いい匂い!」
摘みたてのミントで入れたミントティー。
おしぼりつき。
……って、おもてなし力、高すぎだから。
三神くんは、リビングとダイニングの雨戸を閉めた。
「雑音が入らないように。……それじゃあ、そろそろ始めようか?」
私はリビングのソファに、三神くんはダイニングの椅子に座った。