さくら、ひらひら。

ガラリと開く扉から出ていく小泉くん。
まだまだ、教室内は騒がしくしているから、それに気づいた人はあまりいない。


けれど……

そんな中、梓が慌てて荷物をまとめて

「桜ちゃん、ありがとう!!」

そう言い残して、教室を出て駈け出した。
私は、笑顔でそっと見詰めていた。

走り出した梓の背中を―――…。


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