さくら、ひらひら。
疑問を吐き出した私は、落ち着けるために、はっはっ、と息を整える。
そしてそこで、はた、と気づく。
周りの世界が、どこかおかしい。
くすくすと言う好奇の笑いが、私の耳に届かない。
何より、目の前の宙に浮くこの燕尾の男に何も言わないなんて、あり得ない。
一瞬、だったのだと思う。
恐らくは1秒2秒。
瞬時に自分の頭の中で考えを巡らせるけれど、答えなんて出ようはずもなく。
勢いよく右を、左を見る。
自分の目にしたものが飲み込めず、信じられず、また同じ動作を繰り返す。
「…っ、どうして、誰も…何も、“動いて”ないのっ……?!」
吐き出した言葉に、瞳にたまる涙。
いったい何がどうなっているの?
処理しきれない。
そしてそこで、はた、と気づく。
周りの世界が、どこかおかしい。
くすくすと言う好奇の笑いが、私の耳に届かない。
何より、目の前の宙に浮くこの燕尾の男に何も言わないなんて、あり得ない。
一瞬、だったのだと思う。
恐らくは1秒2秒。
瞬時に自分の頭の中で考えを巡らせるけれど、答えなんて出ようはずもなく。
勢いよく右を、左を見る。
自分の目にしたものが飲み込めず、信じられず、また同じ動作を繰り返す。
「…っ、どうして、誰も…何も、“動いて”ないのっ……?!」
吐き出した言葉に、瞳にたまる涙。
いったい何がどうなっているの?
処理しきれない。