婚約者はホスト!?④~守りたいもの~(番外編あり)
「ううん 圭司 そんなことない…。この前は私が言い過ぎたの ごめんね…。私 圭司の赤ちゃん 欲しいよ…。」
「なつ… それじゃあ 来週このギブス取れたら、作ろうな。」
そう言って、圭司が笑った。
「うん! ねえ 圭司は子供…好き?」
「好きだよ…。俺さ 兄弟いなかったし、オヤジはほとんど家にいなかっただろ? 母さんも病気がちでよく入院してて、子供の頃から結構家にひとりだったんだよな…。だから 憧れるんだよ 賑やかな家庭…。」
そう言って、圭司はボールを追いかけている子ども達の方を優しい顔でじっと見つめていた。
◇◇◇
公園から戻った圭司は、書斎にこもって、ゆずちゃんが持ってきてくれたノートと名刺に目を通していた…。
「圭司 コーヒーここ置いとくね。私 ちょっと買い物に出かけてくる…。」
「うん 分かった 気をつけてな…。」
圭司に買い物と言って私が向かおうとしている先は、実は産婦人科だ…。
3年間、子作りに励んでいても、なかなか 妊娠できなかった…。
もしかしたら 何か原因があるのかもしれない
そう思った私は、不安を抱えながら、産婦人科のドアを開けた。