婚約者はホスト!?④~守りたいもの~(番外編あり)
「じゃあ 慰めてやろうか…。」
突然 トーンの変わった松井くんの声にドキッとした。
「えっ…」
松井くんは、私の頬に手を触れた。
「いや あの そういう意味じゃなくて…もう
冗談やめてよ~」
「俺に慰めろって言ったら… こうなっちゃうんだよ だって 俺 まだ おまえのことが好きだから…。」
まっすぐな目で松井くんが私を見た。
「えっ だって 松井くん 彼女が…」
「遠距離なんて嘘だし もう 別れてる…
おまえがそばにいて、彼女となんか上手くいく訳ないだろ。でも おまえは俺じゃダメなんだよな…。だから 今度こそ おまえが旦那とうまくいくように俺が何とかしてやるから…。任せとけよ…。」
そう言って、松井くんは笑った。
「松井くん…」
そっか
私は自分のことばかりしか考えてなかった…。
「松井くん ごめんね 私 無神経なこと言ってたよね…ずっと。」
「気にすんな あっ もうそろそろ 来る頃だから 準備しないとな…。」
「えっ?」
『ピンポーン』
「あっ はえーな! ちょっと ごめん!」
「えっ キャ! ちょっと やめてよ 何するのよ!!」
松井くんは、いきなり 私のブラウスのボタンを引きちぎり、ストッキングを破いた。
『ピンポーン』
そして 何度も玄関のチャイムが鳴る中、衝撃的な事を私に言った。
「これ おまえの旦那だよ おまえの携帯にしつこくかけてきてさ…出たら、住所言わされたんだよ…。すげー 怒ってたぞ…。俺も命がけだわ…。」