婚約者はホスト!?④~守りたいもの~(番外編あり)
彼女と別れていた事や私を好きだと言っていた事には一切触れず、私が気を使わないようにいつもの松井くんでいてくれた…。
そんな相手に対して警戒するのは、ちょっと気が引ける…。
「あー もう 分かったよ… それじゃあさ
せめて あの写真だけでも処分してよ… 気持ちのいいものじゃないし…。」
「えっ? でも 圭司 この間は、こういうの気にしないからって言ってなかった!? 」
そう
あの時の圭司のの言葉に、すごくショックを受けたのを覚えている…。
「あんなの ただの痩せ我慢に決まってるだろ? あの写真に嫉妬したから、なつと一緒に風呂まで入ろうとしたんだよ おかげで なつには拒否られるし、散々な思いしたけどね。」
拗ねたように言う圭司に、一気に拍子抜けしてしまった。
「じゃあ 私と逆だったんだね… 私は圭司が
あの写真見ても少しも妬いてくれなかったから、お風呂だって断ったようなものだから…」
「はあー なんか 俺達って誤解だらけだったんだな…。」
「うん…。」
「もう これからは、お互い素直に気持ち伝えような!」
「うん…。」
「じゃあ あとで一緒にお風呂も入ろーな?」
「うん…。って それはダメだから やっぱり お風呂は恥ずかしいよ…。」
私は慌てて首を横に振った…。
「恥ずかしいことないだろ? 昨日なんてもっと恥ずかしいこといっぱいしたんだから…。」
「ちょっと! そんな 言い方しないでよ…」
悪戯っぽく笑う圭司の胸を、私は赤くなりながらポンポンと叩いた。