婚約者はホスト!?④~守りたいもの~(番外編あり)

◇◇◇

「なつ 何してんの? 早く入っておいで…」

結局 圭司に押し切られて、一緒にお風呂に入ることになってしまったけど…。
いつまでも 私は脱衣所でモジモジしていた。

「…うん でも お風呂場の電気がちょっと明かる過ぎるから、丸見えで恥ずかし…あっ」

ドアの前で戸惑っている私を、圭司が浴室へと引き込んだ。

「もう 時間切れ…。ほら ここすわって 洗ってあげるから…。」

圭司はスポンジに泡をつけながら、ふと鏡に映る私の体に視線を移した。

「昨日も思ったけど、なつって意外と胸大きいのな…。」

ニヤッとしながら、ポツリとひとこと…。

「もう そんなセクハラ発言するなら やっぱり出る!」 

「うそうそ ごめんごめん…。」

そんなやり取りをしながら、圭司は優しく丁寧に私の体を洗い始めた。

観念した私は、大人しく圭司に身を委ねた。
触れられた場所は、どんどん熱を帯びていく。
そして お湯につかる頃には、もう すっかり私の体は火照ってしまった。

「なつ…。」

後ろから圭司に抱きしめられ、体がピクンと跳ねた。

圭司と密着したせいで、私のお尻の辺りにはちょうど圭司のものが当たっているし…
なんか もう どうにかなりそうなくらい、頭の中が真っ白だ…。

「なつ ちゃんと分かってくれた? 俺がなつにどれほど欲情するか…。」

色気を帯びた圭司の声に、ぞくっと鳥肌が立った…。

「けい…じ…。」

そう言って振り向いた私の唇を、圭司はキスで塞いだ…。

「ん…… あっ 」

二人の乱れた呼吸とキスのリップ音が浴室に響いて、なんだか生々しい…。

「なつ そろそろ ベッド行こっか…」

私は圭司のかすれた声に、黙って頷いた。


 



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