婚約者はホスト!?④~守りたいもの~(番外編あり)
昨夜もこのベッドで、朝まで愛し合ったばかりだというのに、圭司も私も夢中でお互いを求めあった。
「あっ あっ…」
ギシギシとベッドの軋む音と共に、私の甘い声が部屋中に響く…。
「けい…じ もう 私…」
耐えきれなくなって、私は圭司の汗ばんだ背中に手を伸ばした。
「なつ 可愛すぎ… 俺も もう 限界…」
圭司はそう言って、私をぎゅっと抱きしめた。
ー・ー・
こんなに愛されて、私は今、怖いくらい幸せだ
それに、私の体には圭司が残した愛の証が…
って えっ!
「こんなに!?」
私は、体中に付けられた圭司のキスマークを見て思わず声を上げた。
「…ん どうしたの?」
圭司は私の髪を撫でていた手をピタリと止めて、私の顔を見た。
「キスマーク ちょっと付けすぎじゃない?」
「あー でも 首にはそんなにつけてないよ」
「えっ? まさか 首にもつけたの?」
「うん。 まずかった?」
「も~う 何でつけちゃうの~?」
ため息をつく私に圭司は言った。
「何でって… なつが自分に惚れてる男に無防備過ぎて、俺が牽制するしかないからだろ?」
「圭司…。」
そっか… 圭司は松井くんのことをそんなに気にしてるんだ…。
私が芹香さんを意識してるみたいに…。
「分かったよ 圭司…。圭司がそんなに心配なら、松井くんとはちゃんと距離とる…。」
「それホント? じゃあ あいつと二人きりで食事行くのも、飲み会のあと送ってもらうのも、なしだからな。 帰りは、俺がちゃんと迎えに行くから…。」
「うん。」
頷く私を見て、圭司はようやくホッとした表情を浮かべた。