キミのために。
曲が終わると、桜はまた俺に紙を見せた。

“曲、どうだった?”

『いい曲だった…声が綺麗だ』
そう言うと、桜は照れくさそうに微笑み、紙に書いた。

“その曲ね、桜が歌ったの”

…え?
桜が歌ってた?

『え…桜ってまさか…歌手だったとか…?』
そう言うと桜はコクッっと頷く。

…ま、まじ…?
桜が歌手…。

つか、声が綺麗で未だに耳にあの声が響いている。
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