〜彼は虹に変わった〜
「ねぇ?ママ」
私は、パジャマに着替え終えてリビングにいる母に声をかけた。
「ん?どうしたの?」
「あのさ、脇腹の後ろらへんかな?傷あるでしょ?これって何?」
私が聞くと母は困ったような顔をした。
そして、悩んで声をかけた。
「とりあえず座って?」
私は、母に言われた通り私は、母の前のイスに座った。
「貴方から表情を奪った傷よ………。」
「どういうこと?」
意味が分からない。
どういうことなのだろう?
母の顔は曇っている。
聞いていい事なのか戸惑う。
「あのね?貴方が小学校に入ってすぐに貴方は………誘拐されたの………」
誘拐?
ゆ、う、か、い………。
私は、頭で理解しきれなかった。
意味がわからない……。
「それで…貴方は………犯されそうなったところを発見されたの……」
「そっか…。」
「その傷は、その時にできた傷だと思う………。」
「話してくれてありがとう。おやすみなさい。」
私は、話してもらって少し罪悪感がある。
母に、思い出させたくない過去を話させてしまった。
私は、目覚ましをセットして眠りについた。