〜彼は虹に変わった〜
上を見上げると先輩は、どこか切なそうな目で見ている。
─ドキッ─
え?なにこれ……。
よく、分からない感情に襲われる。
「あの、もう、大丈夫です…。」
「あ、ごめんね?」
「いえ…。」
私は、先輩の顔が見れないでいる。
ドキドキが止まらない…。
なんでだろう?
私は、先輩に家まで送ってもらった。
「今日は、送ってもらってありがとうございます。」
「うんっまたね?」
先輩が帰っていく姿を見て、
『行かないで』
そう、叫んでいた自分がいた。
私は、後髪惹かれるような思いで家の中に入った。