溺愛レンズ
色素の薄い栗色の髪
きめの細かい透き通るような肌
長くすらっとした体型なのに
どこかガッチリとした身体つき
彼は何処を見つめているのか、ただ木の下に座りながら長い足を組んでボーッと街を眺めている。
そして気が付くと、
私はいつのまにか彼に向かってシャッターを切っていた。
「…綺麗な…男の子…」
その自分の言葉に思わずハッとする。
何私勝手に人の事写真撮ってるの!
そしてそれが彼に伝わったかのように、彼がこっちにゆっくりと振り返った。