ここにあるもの。
死にたい夜に
死にたい夜をいくつも越えて
朝を迎える
もう終わってくれないかと
二度と来ない朝を願いながら
夢の中へ意識を手放した
ほんの少しの気休めの言葉と
ほんの少しの慰めの様な雨と
死にたい夜をいくつも越えて
朝を迎える
気怠い身体を動かして
向いた先には
『おはよう』
と愛しい彼の笑顔が在った
そうしてまた
死にたい夜にとり残されて
死ねない朝を迎える
来ないでと願いながら
来てほしいと願いながら
死にたい夜をいくつも越えて
朝を迎える
彼の笑顔がそこには在るから