protect you〜守るべきもの〜
「……アイツとのことは、そうペラペラと口に出来るようなモンじゃねぇ」
「...それって、どういうこと?
何があったの?」
──本当、腹が立つ。
どうして掘り返そうとするんだよ。
「黙れ。テメェには関係ねぇ」
「...穏便には教えてくれないってことかぁ…。
それじゃあ、強行手段に出るしかないよね?」
ニヤリと笑った榊。
パチンと指を鳴らしたと思ったら、俺が手を掛けているドアノブが僅かに手前に動いた。
不審に思ってドアを開けようと力を込めると……
───ドアは、微動だにしなかった。