protect you〜守るべきもの〜
「ダメだぞ歩ー、意地張っちゃあ」
「...はぁ?」
銀髪が、俺の顔をのぞき込んでくる。
長いサラサラのその髪が額にあたって、手で払った。
「時には素直になってな?
心をオープンにするのも大事なんだぞ!」
心を...オープン?
「そりゃ、自分の過去を話すのは辛いかもしれねぇけどよ!
乗り越えなきゃ前に進めないぜ?」
前に進む...?
は...っ?
何言ってんだ、コイツ。
「だからな、俺みたいに……」
「...バカじゃねーの?」
俺のその言葉で、銀髪が何かを言うのを止めた。
黙った2人を睨みつけながら、立ち上がる。
「過去を話すのが辛い?前に進めない?
...んなこと微塵も思ってねぇんだよ」
ホント、ムカつくよな。
お前らは、俺の…
アイツの、何を知ってるんだよ。