protect you〜守るべきもの〜
「……はあぁっ!!?」
銀髪が素っ頓狂な声を上げる。
何をそんなに驚いてんだ、コイツは。
「す、睡蓮に入るって......まさか、蓮央の話を受けるんじゃねーだろうな?」
「そのまさかだよ。
あんな負け方したまま終われるかっつの。
なぁ、真浩?」
「うん、僕も受けるつもりだったよ?」
だろうな。
真浩の性格上、行くだろうと思ってた。
ま、俺1人でも行くつもりだったけど。
「あの男が設定した日まで4日しかねぇ。
それまでに準備しねぇとな」
「準備って、何の?」
おい、まさかコイツ...
ノープランで突っ込むつもりだったのか?
だとしたらアホとしか思えない。
あー...、実際アホか...。
とすると、1から説明ってわけか。
「あの人数に俺達2人で勝てるわけがない。
放課後、俺の家に行って計画を立てるぞ」
「なるほど〜。でもどうやるの?
【睡蓮】の情報は守秘義務があるし、諒真さんでも教えてくれないと思うよ?」
「真浩の言う通りだぞ!俺は教えれねぇ」
「お前に教えられなくても平気だ」
……俺を誰だと思ってんだよ。
「それ、どういう意味?」
「見れば分かる」
不思議そうに首を傾げる真浩を連れ、俺は教室に戻った。
「こぉぉらお前どこの誰だーーっ!!?」
「ち、ちげーってオッサン!!
俺は可愛い後輩の心の闇を晴らすために……」
「さっさと出ていけ不良高校生ー!!!」
……その後、銀髪と教頭が走り回る音が響いてきたのは、言うまでもない。