protect you〜守るべきもの〜
「……はぁっ!?何してんだよ下ろせ!!」
ジタバタもがくと、銀髪が楽しげに笑う。
「はは、お前すっげー軽いな!食ってる?」
「っせぇよ!!下ろせ銀髪野郎!!」
「銀髪野郎じゃねぇよ、諒真だ。お前は?」
なんでこのタイミングで自己紹介しなきゃならないんだよ!!
……こうなったら、強硬手段に出るしかないってわけか?
「……下ろせっつってんだろ!!」
怒鳴りながら、銀髪の腹に蹴りを入れる。
それもつま先で、みぞおちに。
「っ、く…!?」
一瞬、銀髪は顔を歪めた。
だけど、大したダメージにはなっていない。
…それなら、これはどうだよ。
左腕を銀髪の首に回し、右手で左手を掴む。
そして……銀髪の首を、締めあげた。
「っ、おい……やめろっ…!」
苦しげに俺を叩く銀髪。
容赦なくさらに締めあげ、低く言った。
「早く下ろせ」
「……わぁったよ!」
そう聞こえた瞬間、ドサリと落ちた体。
完治していない腰を打ち、痛みに顔をしかめた。