protect you〜守るべきもの〜
「ぷはーっ!!お前、殺す気かよ!!」
喉を押さえて涙目になっている銀髪が、俺を睨んだ。
「アンタが早く下ろさないからだろ」
「そんな技どこで覚えたんだよ…」
「ただの護身術」
「へー。ってことは、結構な坊ちゃんってわけか」
……まぁ、間違ってはいない。
俺の両親は世界的なモデルで、まぁ、収入もハンパないワケで。
小さい頃から誘拐未遂には嫌ってほど有ってきたから。
んで、護身術を身に付けさせられて。
喧嘩もいつの間にか強くなった。
「お前すげー強いんだな!俺とやらねぇ?」
「何をだよ」
「喧嘩に決まってるだろー?」
「やんねぇよ」
アホか、この男。
俺は好き好んで喧嘩してるわけじゃないっての。
ふっかけられるからやってるだけだし。