protect you〜守るべきもの〜
声を出す間も無く、後方に吹っ飛ばされる。
庭に置いてあったらしい木にぶつかり、呼吸が一瞬止まる。
状況が把握できないまま、銀髪に掴み上げられる。
「まだまだだぞー」
明るい声。
でも、俺を襲う拳はシャレにならないほど重い。
何故か顔を狙わず、やられるのは体。
主に腹部と胸部。
「おいおいおーい、その程度かよー」
「っぐ、あ゙……!!」
続けざまに殴られて、どんどん後退していく。
──ドカッ!!
「ゲホッ…!」
肋骨の辺りが酷く痛む。
コイツ…やりすぎだろ、立てねぇんだけど。