protect you〜守るべきもの〜
まぁ、それが嘘でも別に構わない。
俺が聞きたいのは、コイツの名前やクラスなんかじゃないし。
「つーかお前さ、俺に喧嘩売ってるのか?思い切り体当たりしやがって」
「え?体当たりしたっけ?」
・・・惚ける気かよ。
「ざけんな。何で俺があそこからここまで飛んだか分かってんのかよ。お前のせいだろ」
「でも、僕、すこーし背中押しただけだよ?」
「どこがだよ。……喧嘩売ってんなら買うけど、死ぬ覚悟あるか?」
殺気を込めて、そう言うと。
「んー?ごめんね、まだ死ねないや〜♪」
榊真浩は、実にふざけた態度をとりやがった。
「テメェ……ふざけてんのかよ」
「ふざけてないよ?至って真面目!」
「いい加減殺すぞ」
「栗原君には無理だよ〜」
──ブチッ。
俺の苛立ちは、限界を超えた。