protect you〜守るべきもの〜
「Zzz……」
「!!?」
俺の隣で熟睡している榊が目に入り、反射的に後ずさる。
そのせいで、寝ているベッドから落ちた。
「ぶっ、ハハハッ!!お前何してんだよ歩!!」
落ちた俺を見て爆笑している銀髪を睨みつける。
「っせぇよ!!つーか何でコイツがここで寝てんだよ!!」
「家に着くなり、真浩も倒れるように寝てよ。床で寝かせるわけにもいかねぇから、俺がセッティングしてやったんだ」
「お前の仕業かよ……気色悪いことすんじゃねぇ」
ため息をつきながら立ち上がり、ついでに銀髪の腹を蹴ってやった。
当たりどころが良かったのか、床に倒れる銀髪。
「ぐへっ!?何すんだよ歩!!」
「うるせぇ黙ってろ耳が痛い」
「…チッ、冷てーな。せっかく蓮央からの伝言預かってきたってのに」
「……伝言?」
唇を尖らせながら吐かれたその言葉に、反応せざるを得なかった。
「おぅ!お前らが寝てる間に、蓮央の所に行ったのよ!お前ら宛ての伝言預かってきたってワケだ!」
俺が興味を示したのが嬉しいのか、急に笑顔で話し始める銀髪。
その顔は気に食わねぇけど、伝言の内容が気になる。