protect you〜守るべきもの〜




いつも通りラフに学ランを着て、ヘッドホンを首にかけながら部屋を出た。


……そういや、そろそろ金欠だな。

欲しいゲームもあるし、言ってみるか。


と、方向転換して母親の部屋に向かう。


怒られんのはめんどいから、軽くノックして部屋に入る。



「…母さん、俺金欠だから………って」



部屋に足を踏み入れかけた俺が見たのは……



「ああああ歩っっ!!?」



パソコンに向かってなにやらやっている、母親の姿。


その画面には
【米国国防総省✱機密データ管理サイトにアクセスしています....】
……という文字が浮かんでいる。



「…何それ」



思わず言うと、ものすごい慌てぶりで画面を隠す母親。



「なっ、何でもない!!」


「いや何でもなくねぇだろ、どいて」


「ちょ、歩!!」



母親をグイッと押しのけて、もう一度画面を確認すると。




【Department of Defense ※top secret!!】




真っ黒な画面に、白い文字でそう表記されていた。



< 84 / 195 >

この作品をシェア

pagetop