protect you〜守るべきもの〜
「Department of Defense……国防総省かよ」
「………」
「書かれてる内容も、機密事項だらけだな。……まさか、ハッキングとか?」
「………黙秘します」
「いや、現行犯だから無理だろ」
「………」
俺から目を逸らして正座している母親。
いつもは気が強いのに、こういう時だけ大人しいんだよな……。
仮にも母親だってのに、いさぎよくねぇ。
内心呆れながらもマウスを操作し、ハッキングを終了した。
「…で?入り込んで何しようとしてたわけ?」
「……先月、アメリカのパーティに行って、国防総省の奴からセクハラ受けた。それの仕返ししたかったのー!」
何だそれ。
マジ呆れた。