政略結婚に隠された真実
4 婚約者登場!
今日は土曜日。
仕事も休みなので、スマホの目覚ましも鳴らないし、家政婦さんたちも起こしに来ない。
カーテンを開けっぱなしだった窓から、太陽の光が差し込んできた。
南向きで日の当たりの良いこの部屋は、眩しいくらいに光が入ってくる。
「う~~~ん」
いつものようにゴロリと寝返りを打とうとしたら、体ががっちりと抱きしめられていることに気が付いた。
気持ちいい温度に、安心できるようないい匂いに包まれていた。
ゆっくりと目を開けてみると、目の前に見慣れない…服…?
不思議に思って、愛梨が顔を上げてみると、男の人が横にいた。
「ッ!?!?!?」
愛梨はビックリして飛び起きた。
飛び起きたが、男の腕がしっかりと腰に回っていた。
だだだだ誰!?
なんでここに男がいるの!?
え!?え!?
状況理解できず、ワタワタとパニックになっていると、男が目を覚ました。
「・・・おはよう、愛梨」
寝起き特有のかすれた声。だけど、その声は色っぽい。
眠そうな顔をしているが、ものすごく整った顔だった。
声を出さなきゃ!と思った愛梨だが、驚きすぎて声も出なかった。
「愛梨は挨拶も出来ない?」
男は、くすくすと笑いながら愛梨の頭を撫でてきた。
指で髪をすきながら何度も何度もなでている。
「・・・お・・・おはようございます・・・?・・・というかどちら様ですか?」
自分でも驚いたけど、普通に挨拶してしまった…。
なぜだか分からないけど、そう言わせる様な雰囲気がある。
そしてビクビクしながら愛梨はその男に尋ねてみた。
「あれ?僕のこと聞いてない?」
横向き寝ころんだまま頭を手に乗せ、ニヤリと口の角を上げながら微笑むこの男…。
「・・・」
なっなんなんだ、この男?!
目が覚めたら男と一緒に寝てるとかありえないし!!
しかも、なんなのこの人!!その、ニヤリとした顔!!
とにかく、部屋から出なくちゃ!!
そう思って、ひらりと振り返って、ベッドから飛び降りようとした。
その瞬間、ぐっと手を引かれベッドへ引き戻された。
引っ張られた愛梨は、ベッドの上に座った男の前に、向かい合ってぺしゃりと座り込んだ。
「そんな恰好で、部屋を出るの?」
くすくすと笑ったような声でそう言われて、自分の体に目を向けた。そして自分の姿に驚いた。
ブラとショーツ、ブラの上にキャミソールを着ただけの姿だった。
慌てて布団を体に巻きつけて、男を見た。もちろん、男の服装のチェックだ。
間違いなんてあってたまるかー!
それに気づいたのか、またくすくすと笑った。
「愛梨、安心して良いよ。大丈夫、何もしてないから。
服を脱がせたのは、お酒に酔ってたのと、服のせいで寝苦しそうだったからだよ」
「・・・」
「それと、まだ話が終わってないんだけど」
「・・・話?」
「僕の事、知らない?」
大翔はふわりと笑ったまま、愛梨の頭を撫でていた。
仕事も休みなので、スマホの目覚ましも鳴らないし、家政婦さんたちも起こしに来ない。
カーテンを開けっぱなしだった窓から、太陽の光が差し込んできた。
南向きで日の当たりの良いこの部屋は、眩しいくらいに光が入ってくる。
「う~~~ん」
いつものようにゴロリと寝返りを打とうとしたら、体ががっちりと抱きしめられていることに気が付いた。
気持ちいい温度に、安心できるようないい匂いに包まれていた。
ゆっくりと目を開けてみると、目の前に見慣れない…服…?
不思議に思って、愛梨が顔を上げてみると、男の人が横にいた。
「ッ!?!?!?」
愛梨はビックリして飛び起きた。
飛び起きたが、男の腕がしっかりと腰に回っていた。
だだだだ誰!?
なんでここに男がいるの!?
え!?え!?
状況理解できず、ワタワタとパニックになっていると、男が目を覚ました。
「・・・おはよう、愛梨」
寝起き特有のかすれた声。だけど、その声は色っぽい。
眠そうな顔をしているが、ものすごく整った顔だった。
声を出さなきゃ!と思った愛梨だが、驚きすぎて声も出なかった。
「愛梨は挨拶も出来ない?」
男は、くすくすと笑いながら愛梨の頭を撫でてきた。
指で髪をすきながら何度も何度もなでている。
「・・・お・・・おはようございます・・・?・・・というかどちら様ですか?」
自分でも驚いたけど、普通に挨拶してしまった…。
なぜだか分からないけど、そう言わせる様な雰囲気がある。
そしてビクビクしながら愛梨はその男に尋ねてみた。
「あれ?僕のこと聞いてない?」
横向き寝ころんだまま頭を手に乗せ、ニヤリと口の角を上げながら微笑むこの男…。
「・・・」
なっなんなんだ、この男?!
目が覚めたら男と一緒に寝てるとかありえないし!!
しかも、なんなのこの人!!その、ニヤリとした顔!!
とにかく、部屋から出なくちゃ!!
そう思って、ひらりと振り返って、ベッドから飛び降りようとした。
その瞬間、ぐっと手を引かれベッドへ引き戻された。
引っ張られた愛梨は、ベッドの上に座った男の前に、向かい合ってぺしゃりと座り込んだ。
「そんな恰好で、部屋を出るの?」
くすくすと笑ったような声でそう言われて、自分の体に目を向けた。そして自分の姿に驚いた。
ブラとショーツ、ブラの上にキャミソールを着ただけの姿だった。
慌てて布団を体に巻きつけて、男を見た。もちろん、男の服装のチェックだ。
間違いなんてあってたまるかー!
それに気づいたのか、またくすくすと笑った。
「愛梨、安心して良いよ。大丈夫、何もしてないから。
服を脱がせたのは、お酒に酔ってたのと、服のせいで寝苦しそうだったからだよ」
「・・・」
「それと、まだ話が終わってないんだけど」
「・・・話?」
「僕の事、知らない?」
大翔はふわりと笑ったまま、愛梨の頭を撫でていた。