政略結婚に隠された真実
それに前にも言ったように、
河内さんは社長令嬢だからと変な特別扱いするわけでもなく、普通に接してくれるし、エリート営業マンってのもあると思うけど、私の本心だってアッサリ引き出してくれる。
たった2つしか違わないのにここまで違うとは・・・さすが河内さん。


「それにしても愛梨ちゃん。この貢物の山はどうしたの?」

私の机の上で、お菓子やら飲み物などの山を指さして言った。

「あ、これですか?私、月曜日の午前中は秘書室勤務じゃないですか。
で、朝のことを馬鹿うましかグループにいろいろ言われたわけですよ~。
で、それを見たのか、予想していたのかわかりませんが、差し入れをたくさんもらったのですッ!!
新発売のデザートもあったりでラッキーです♡」


こんなにたくさんお菓子もデザートもあるしッ♪その上新発売のも♪
めっちゃ嬉しい~~ッ!!早く食べたいなぁ~~♪

うっふふ~♡とテンションあげて言った。


ふと河内さんが手を伸ばし、たくさんのお菓子にいくつか貼ってあるメモや付箋を手に取って眺めて言った。

「愛梨ちゃん、こんなに貢物貰ってモテモテだね~。こんなにたくさんもらっちゃってさ~。」
「河内さんと比べないでくださいよ。今現在しか知らないですけど、河内さんは超が付くほどモテてますよ~」


あなたのせいでこっちは大迷惑してるんですけどッ!!

そう思いを込めてイヤミったらしく言ったけど、河内さんは知らん顔。


「学生の時とか今まででもさ、お菓子貰ったり、告白されたり、たくさんあったんじゃないの?愛梨ちゃんすっごく可愛いじゃん。」
「何いってるんですか。私可愛くないですよ。それにぜんっぜんモテないですよ。告白されたことなんてないですもん。」


愛梨はぷぅっと頬を膨らませ、拗ねた。


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