エリートな先輩の愛情を独り占め!?
八谷先輩はかっこいいし優しいし仕事ができるしとてもモテる。
実際今までなん人もの人に、八谷先輩との関係を疑われたり、好きになったりしないのか聞かれてきた。でも、その質問には全てノーと答えてきた。なぜなら八谷先輩は八谷先輩であり、それ以下でも以上でもなかったからだ。
八谷先輩には素敵な彼女がいて、私にも大好きな彼氏がいる。男女関係に発展なんかしたらダブル浮気だし、私なんかが八谷先輩に女として相手にされることなどあり得ないと思っていた。八谷先輩はよく私を可愛いと言ってくれるけど、それはマスコットキャラに可愛いと言うのと同じニュアンスだと理解しているし、周りもそう思っているからあーん、なんてしても誰も冷やかさない。
その関係性がとても楽だったし、気に入っていた。それなのに、昨日突然八谷先輩がその関係性をぶっ壊した。
「タマちゃん、今日八谷先輩と一緒に出勤したの?」
八谷先輩は今日、打ち合わせで午後からいないので、ショートカットがよく似合う同僚の由紀子とランチをしている。
由紀子はサラダパスタを食べようとした寸前で、思い出したようにそう問いかけた。
「ああ、駅で偶然会って……」
「そっかあ、でもちょっと気をつけた方がいいかも」
「え、どう言った意味で?」
由紀子は丸い瞳で私をじっと見つめて、少し言いづらそうに切り出す。
「ほら、八谷先輩の彼女束縛酷くて有名じゃん? 会社の最寄り駅一緒らしいしもし見られたらさ……。私たちは八谷先輩がタマちゃんにちょっかい出したいだけって分かってるからいいけどさ」
実際今までなん人もの人に、八谷先輩との関係を疑われたり、好きになったりしないのか聞かれてきた。でも、その質問には全てノーと答えてきた。なぜなら八谷先輩は八谷先輩であり、それ以下でも以上でもなかったからだ。
八谷先輩には素敵な彼女がいて、私にも大好きな彼氏がいる。男女関係に発展なんかしたらダブル浮気だし、私なんかが八谷先輩に女として相手にされることなどあり得ないと思っていた。八谷先輩はよく私を可愛いと言ってくれるけど、それはマスコットキャラに可愛いと言うのと同じニュアンスだと理解しているし、周りもそう思っているからあーん、なんてしても誰も冷やかさない。
その関係性がとても楽だったし、気に入っていた。それなのに、昨日突然八谷先輩がその関係性をぶっ壊した。
「タマちゃん、今日八谷先輩と一緒に出勤したの?」
八谷先輩は今日、打ち合わせで午後からいないので、ショートカットがよく似合う同僚の由紀子とランチをしている。
由紀子はサラダパスタを食べようとした寸前で、思い出したようにそう問いかけた。
「ああ、駅で偶然会って……」
「そっかあ、でもちょっと気をつけた方がいいかも」
「え、どう言った意味で?」
由紀子は丸い瞳で私をじっと見つめて、少し言いづらそうに切り出す。
「ほら、八谷先輩の彼女束縛酷くて有名じゃん? 会社の最寄り駅一緒らしいしもし見られたらさ……。私たちは八谷先輩がタマちゃんにちょっかい出したいだけって分かってるからいいけどさ」