エリートな先輩の愛情を独り占め!?
「あ、そうだ。時田製菓の資料、八谷君のデスクに入りっぱなしらしいから、ちょっと取ってきてくれない?」
「あ、はい、すぐに取ってきます!」
八谷先輩がいなくなってもパシることは変わらないのか、と不満に思ったけれど、頭を冷やすにはちょうどよかった。
白衣を脱いで、マスクを取って、私は走って事務室に向かった。
事務室に入ると、事務の上野さんが電話をしている様子だったので、私は静かに引き出しを開けた。
一番上の引き出しに、例の資料は入っていたので、私はすぐに事務室を出ようとした。しかし、上野さんが口にしたある名前を聞いて、私は固まってしまった。
「はい、承知いたしました。八谷先輩から伝言がありましたこと、お伝えしておきます」
八谷先輩……。
名前を聞いただけなのに、こんなにも胸が苦しくなるなんて、重症だ。
自分に呆れながら部屋を出ようとすると、電話を終えた上野さんに慌てて引きとめられた。
「あ! ちょうどよかったです! 玉城さん、今八谷さんから伝言があったんですよ」
「え、伝言……?」
「時田製菓の資料は八谷さんのデスクに入っているらしいです」
「ああ、それなら今……」
「それと、二段目の引き出しに、餞別があるらしいですよ」
「餞別……ですか?」
餞別は、飲み会の時に会社の皆と一緒にもらったはずだ。
私は疑問に思いながら、再び八谷先輩のデスクに戻った。
それから、ゆっくり二段目の引き出しを開けた。
「え……なんで……」
「あ、はい、すぐに取ってきます!」
八谷先輩がいなくなってもパシることは変わらないのか、と不満に思ったけれど、頭を冷やすにはちょうどよかった。
白衣を脱いで、マスクを取って、私は走って事務室に向かった。
事務室に入ると、事務の上野さんが電話をしている様子だったので、私は静かに引き出しを開けた。
一番上の引き出しに、例の資料は入っていたので、私はすぐに事務室を出ようとした。しかし、上野さんが口にしたある名前を聞いて、私は固まってしまった。
「はい、承知いたしました。八谷先輩から伝言がありましたこと、お伝えしておきます」
八谷先輩……。
名前を聞いただけなのに、こんなにも胸が苦しくなるなんて、重症だ。
自分に呆れながら部屋を出ようとすると、電話を終えた上野さんに慌てて引きとめられた。
「あ! ちょうどよかったです! 玉城さん、今八谷さんから伝言があったんですよ」
「え、伝言……?」
「時田製菓の資料は八谷さんのデスクに入っているらしいです」
「ああ、それなら今……」
「それと、二段目の引き出しに、餞別があるらしいですよ」
「餞別……ですか?」
餞別は、飲み会の時に会社の皆と一緒にもらったはずだ。
私は疑問に思いながら、再び八谷先輩のデスクに戻った。
それから、ゆっくり二段目の引き出しを開けた。
「え……なんで……」