ツケマお化けに恋して
市場に到着すると凄い人だった。

さっむー…ダウンジャケットのファスナーを首元まで閉める。

「美貴野ちゃん凄い人だろ?皆んな一般の人だよ」

「えっ?これ皆ですか?」と私は驚くと。

「あぁここは一般の人にも開放してるんだよ!」

へぇーそぅなんだ…でも皆んな何を買いに来ているのだろう?

「人が多いからはぐれない様に気を付けてね?」と雅さんは言ってくれるが……

すでにお母さんの姿が見当たらない。

「雅さん!お母さんの姿が…どこ行っちゃったんだろう?」

私は背伸びをして辺り見回して母を探す。

「恵なら大丈夫だよ!進歩が付いてるからさ!」とにっこり笑う。

ハァー……

本当にお母さんには困ったもんだわ……

お願いだから娘より若い子に手を出さないでよ…

私は雅さんに付いてお店を回った。

雅さんは寿司屋を営んで居るだけあって馴染みの店が幾つもあり「よっ!毎度」「雅さんまとめて買ってかない?」「じぁー貰っていこうかな?それと、これ!おっこれいいね」と言って色々買っているようだった。

お金は払っているが荷物はなにも受け取っていない。

「雅さん、荷物は?」

「あぁ車に運んで貰ってる。

荷物を持って回るの大変だからね!

車の鍵は開けてあるんだ」

あぁだから車を停めた所が一般と違ったんだ…
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