ツケマお化けに恋して
家に帰る前にコンビニに寄ることにした。
買い物カゴにスポーツドリンクやゼリー、アイスクリームを入れお弁当コーナーで海苔弁を手にする。
これなら食べれるかな?…と思っていると背後から声がした。
「またそんな物食ってるのか?」
振り向かなくても分かる…
「見てただけです」
顔を向けることなく手に持っていたお弁当を元の場所に戻してレジへと向かう。
「ゼリーにアイスクリームって子供かよ!」
「放っといてくれます?」
レジにカゴを置いた時レジの横にあるおでんの臭いに…
「うっ…」
口に手を当てコンビニを出るとそのまま家に帰って来てしまった。
少し落ち着くと何も買わずに帰って来たことに気が付く。
「あっレジに……」
その時
ピンポーンピンポーン♪ チャイムが鳴った。
ドアを開けると辰次郎さんが立っていた。
「忘れ物」と言ってコンビニの袋を差し出された。
「え?」
袋を受け取ると中には私が買うはずだった物が入っていた。
「あっ有難うございます。今お金を」
「金は良いから!それより随分顔色が悪いけど病院行ったのか?」
「…はい……ちょっと風邪引いただけです…」
「あっちょっと待ってろ」
部屋に戻ったと思ったら辰次郎さんは手にタッパーを2つ持って戻って来た。
「ちゃんと食べないと風邪も良くならないぞ」とタッパーを差し出す。
「有難うございます」
私がタッパーを受け取ると辰次郎さんは一瞬ホッとした顔を見せた。
気のせいだろうか?
「なにか食べたいものがあったら言え作ってやるから」
「………」
「じゃーな」と辰次郎さんは戻って行った。
辰次郎から渡されたタッパーには肉じゃがと茄子の煮浸しが入っていた。
私はじゃがいもを摘んで口ヘ入れる。
冷蔵庫に入っていたのか肉じゃがは冷たかった。でもそのお陰で気持ち悪くならずに口の中に入れる事が出来る。
いつの間にか頬を伝わる涙。
「美味しい…でも辰次郎しょっぱいよ…」
頬を流れる涙は拭っても拭っても次から次と流れる。
もう食べれないと思っていた辰次郎さんの煮物、また食べれて嬉しい。
ても…期待はしてはいけない。
あの人は男の人が好きなのだから……
私達はただの隣人なのだから……
自分に言い聞かせてじゃがいもをまたひとつ食べる。
買い物カゴにスポーツドリンクやゼリー、アイスクリームを入れお弁当コーナーで海苔弁を手にする。
これなら食べれるかな?…と思っていると背後から声がした。
「またそんな物食ってるのか?」
振り向かなくても分かる…
「見てただけです」
顔を向けることなく手に持っていたお弁当を元の場所に戻してレジへと向かう。
「ゼリーにアイスクリームって子供かよ!」
「放っといてくれます?」
レジにカゴを置いた時レジの横にあるおでんの臭いに…
「うっ…」
口に手を当てコンビニを出るとそのまま家に帰って来てしまった。
少し落ち着くと何も買わずに帰って来たことに気が付く。
「あっレジに……」
その時
ピンポーンピンポーン♪ チャイムが鳴った。
ドアを開けると辰次郎さんが立っていた。
「忘れ物」と言ってコンビニの袋を差し出された。
「え?」
袋を受け取ると中には私が買うはずだった物が入っていた。
「あっ有難うございます。今お金を」
「金は良いから!それより随分顔色が悪いけど病院行ったのか?」
「…はい……ちょっと風邪引いただけです…」
「あっちょっと待ってろ」
部屋に戻ったと思ったら辰次郎さんは手にタッパーを2つ持って戻って来た。
「ちゃんと食べないと風邪も良くならないぞ」とタッパーを差し出す。
「有難うございます」
私がタッパーを受け取ると辰次郎さんは一瞬ホッとした顔を見せた。
気のせいだろうか?
「なにか食べたいものがあったら言え作ってやるから」
「………」
「じゃーな」と辰次郎さんは戻って行った。
辰次郎から渡されたタッパーには肉じゃがと茄子の煮浸しが入っていた。
私はじゃがいもを摘んで口ヘ入れる。
冷蔵庫に入っていたのか肉じゃがは冷たかった。でもそのお陰で気持ち悪くならずに口の中に入れる事が出来る。
いつの間にか頬を伝わる涙。
「美味しい…でも辰次郎しょっぱいよ…」
頬を流れる涙は拭っても拭っても次から次と流れる。
もう食べれないと思っていた辰次郎さんの煮物、また食べれて嬉しい。
ても…期待はしてはいけない。
あの人は男の人が好きなのだから……
私達はただの隣人なのだから……
自分に言い聞かせてじゃがいもをまたひとつ食べる。