ツケマお化けに恋して
「ただいま!」

宏海が久野先生の所から帰って来たようだ。

「あれ?美貴野あんた大丈夫なの?今夜にも家に行こうと思ってたんだけど」

「心配かけてごめん。今夜うちに来ない?相談があるのそれに井上君の事も聞きたいし!」

「井上君の事って?」

平静を装って居るが宏海の顔は赤く隠し切れないと思うのだが?と美貴野は思っていた。

「まぁその事は夜ね!」




20時に社を出て宏海と家に帰ってきた。

途中で買ってきたつまみや焼酎をリビングの机に置く。

「ねぇ美貴野のは飲まないの?」

宏海は焼酎をポットのお湯で割り梅干しを入れる。

「うん…」

「なに?まだ禁酒してるの?」

「まぁね…それより井上君といつからよ?」

ブッー 宏海は焼酎を吹き出した。
私は「もぅ」と言ってティッシュを宏海に差し出した。

「美貴野、どうして分かったの?」

「最近仲が良いとは思ってたんだけど、今朝誰も宏海の予定を知らなかったのに井上君が知ってたから、今朝まで井上君と一緒だったんでしょ?」

「さすが美貴野だね!先月ヘアーサロンの特集で組んだ時に飲みに行ってさ、それから付き合ってる」

「そっか、まぁ良かったよ!井上君の気持ちが報われてさ」

「えっ?美貴野気付いてたの?」

宏海は凄く驚いているようだ。

「うん、いつも宏海を見てたもん」

「えっーどうして言ってくれなかったのよ?」

「だってあんた付き合ってる人居たじゃん!とっかえひっかえだったけだ!でも、井上君いい子だから真面目に考えてあげなよ!」

「うん…ありがとう」宏海は照れながらも返事をした。

「でっ次は美貴野話、私に相談したい事があるって言ってたよね?」

「うん……そうなんだけど…やっぱり今日は良いや、また今度にするよ大した話じゃないからさ!」



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